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フランケンシュタインというと、子供たちに人気の怪物として有名で、大昔にすごい科学者によって生み出された、世界初のサイボーグという設定です。
見た目はちょっと怖いけれど、実は気が優しくて力持ちというイメージで考えている人も多いですが、本当はそのような生やさしい存在ではないと警告する、ゾッとする作品がこの冬スクリーンに登場します。
映画「メアリーの総て」は、世界的に有名な怪物フランケンシュタインを世に送り出した、作家メアリー シェリーの生きざまと、フランケン誕生の秘密を描いた注目の作品です。
この映画は、本当に怖い。
キーワードは、作家が女性であること。そして当然のように男が絡んでいること。
ひょっとして(男性の)あなたも思い当たる節があるかも?観たら最後、きっともう悪いことはできない、劇薬みたいな恐ろしい映画です。
Contents
小説フランケンシュタインって?
メアリー シェリーが1818年に出版した小説フランケンシュタインは、当時としては驚異的な発想と、人間の持つ心理を生々しくえぐり取ったその作風から、世界初のSF小説と呼ばれる傑作として高い評価を受けています。
フランケンシュタインとは、実際は怪物の名ではなく、物語の登場人物で、生命科学を研究する若き大学生ヴィクター フランケンシュタインのことです。
つまり、有名な怪物は、フランケンシュタインが生み出した怪物というのが正しい解釈です。
好きだからと言ってそれは度が過ぎる
生命の神秘に心を奪われたフランケン青年が、周囲の反対を押し切って、お墓に埋められた死体を掘り出してつなぎ合わせ、そこに雷からとった高圧の電流を流して生き返らせたのが例の怪物です。
これは若気の至りでしょうか?いくら研究に取りつかれていたからと言って、あまりにも度が過ぎています。
好きになったら周りが見えなくなる男の典型。とにかく、こうして世の中の風説通りに、怪物はまるでサイボーグを作るみたいにして誕生しました。
人生を奪っておきながら逃げ出す軽薄な男
病的なほど生命科学オタクの青年が生み出した怪物は、人間のような姿をして、なおかつ常識では考えられないすさまじい怪力と、驚異的な知能を持っていました。
これは世紀の大発明だと拍手したいところですが、フランケン君は、なぜか驚きのあまりに腰を抜かしてしまいます。
なぜならその怪物は(怪物だから仕方がないでしょう)、フランケン君の想像を超えた、あまりにも醜い姿をしていたからです。
あんなに想い焦がれていた生命が誕生したのに、それがブサイクだったため、途端に愛が冷めてしまったフランケン君。
彼は、せっかく生み出した怪物を捨てて放置し、故郷へと逃げだしてしまうという、最低なことをやってしまいます。
墓から掘り出されなければ、あの世で安らかに眠っていたものを、勝手に生き返らせておいて逃げ出すなんて、あまりにもひどすぎます。
お願いだから私を見捨てないで!
ほとんど不死身と言える強靭な肉体と極めて高い知能を持ち、人間よりも人間らしい感情を持っていた怪物は、あっという間に自らの存在に不条理を感じて、孤独に苦しみ始めます。怪物は、助けてもらおうと必死に探し回り、ついに事の張本人であるフランケン君を探し出し、責任を取るよう迫ります。
哀れな怪物の気持ちを女性に例えると、「逃げるなんてひどい、私、さみしいの。あなたがかまってくれないのなら、代わりに私と一緒にいてくれる、同じ怪物を作り出してよ!」といった具合です。
しかし、あの日からすでに時が経ち、現在は社会的な地位と妻や子供もいるフランケン君は、とても応じられないと拒んでしまいます。
本当に自業自得
逆上した怪物は、何て無責任なとばかりに復讐を開始。フランケン君の大切な妻や子供たちを始め、関係のない人までも、無残に殺害してしまう…。
フランケン君は本当に自業自得。自分でしたことには、きちんと責任を持つべきですが、大方にして軽率な男たちには、それがなかなかできない。
小説「フランケンシュタイン」は、そのような男性たちへの警告を秘めた、とっても怖い作品なのでした。
駆け落ちした少女の不遇な経験が生んだ傑作
メアリー シェリーは、ブロンテ姉妹と並ぶイギリスを代表する女流作家の一人です。
彼女は18歳の時に、妻子ある男性と恋に落ち、周囲から不遇な扱いを受けて駆け落ちしてしまうという、波乱に満ちた人生を生きた女性。
小説「フランケンシュタイン」は、このような、彼女の過酷な経験が生み出した傑作です。
まとめ
映画「メアリーの総て」で主演を務めるのは、映画「スーパー8」で陰のある美少女を演じた、美貌のエル ファニング。
傑作小説フランケンシュタイン誕生の秘話を描いた、必見の作品は、2018年12月に全国公開予定です。
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