【海外最新情報】栄光を夢見た男の葛藤と苦悩を 慈悲深き海はすべて飲み込んだ 映画「喜望峰の風に乗せて」

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ヨットに乗り込み、果てしなく広がる大海へと出帆し、たった一人で世界一周をするゴールデングローブレース。
かつてこの無謀なレースで、ひとりぼっちの大海原で孤独に打ちのめされながらも、必死に闘おうと挑み続けた男を描いた、映画「The Mercy」

「慈悲」を意味するこのタイトルは、想像を超えた過酷なレースに挑戦した一人のヨットマン、ドナルド クロウハーストの実話を元にした作品です。

2018年2月9日にイギリスで公開され、批評家から高く評価されたこの映画が、来春、日本で公開されます。

アカデミー賞を受賞したイギリスの名優コリン ファースが、襲い来る運命の波に、必死に立ち向かおうともがく主人公を演じた、映画「喜望峰の風に乗せて」の見どころを紹介します。

ゴールデングローブレースとは

1968年にイギリスで開催されたゴールデングローブレースは、一人乗りのヨットでイギリスを出港して大西洋を南下し、喜望峰(きぼうほう:南アフリカ南西部 ケープ半島南端西側にある岬)から南氷洋をまわって、オーストラリア沖へ。

さらに南米大陸最南端のホーン岬から、再び大西洋を北上してイギリスへと戻る、世界一周ヨットレースです。

ただ世界一周をするのではなく、出港後は一度たりとも他の港に寄港することは許されず、もっとも早くゴールしたものに多額の賞金が与えられる、一人乗りヨットでの単独無寄港世界一周スピードレースという過酷な競技でした。

ヨットでの世界一周に沸いた時代

このレースが開催されるきっかけとなったのが、有名なイギリス人ヨットマンのフランシス チチェスターが、1966年8月から1967年5月にかけて行った、プリマス ― シドニー ― プリマスというヨットでの単独世界一周に成功したことです。

チチェスターは、イングランド南西部のプリマス港を出帆し、オーストラリアのシドニー港にたった一度寄港したのみで、再びプリマス港へと到着する単独世界一周を見事に成し遂げます。

このチチェスターの成功に刺激を受けたニュースメディアは、今度は一度も寄港せずに、ヨットでの世界一周を成功させれば話題になると、単独無寄港世界一周レースを企画。

さらに、賞金を懸けて争うスピードレースにすれば、多くの観衆が集まるだろうと、常軌を逸した危険なレースが開催されることになりました。

過酷なヨットレースに希望を見出す 一人の実業家

ドナルド クロウハースト(コリン ファース)は、妻のクレア(レイチェル ワイズ)と4人の子供を養う一家の父親で、週末には海へと繰り出してセーリングを楽しむ、アマチュア ヨットマン。

かつては、英国陸軍で働く電気技師だったクロウハーストは、退役後に自らの会社を設立し、無線技術を応用したヨット用の携帯型ナビゲーションシステム(方位測定器)を開発して販売します。

GPSなどまだ登場していない時代(世界初のGPS用人工衛星は、1978年に打ち上げられたアメリカ空軍のナブスター1)、外洋を航行するヨットマンたちは、もっぱら六分儀を使用して、空の星を見ながら現在地を測定していました。

クロウハーストの発明した、方位測定器のアイディアは画期的でしたが、当時はその斬新なコンセプトが理解されずに、さっぱり売れません。

優勝賞金は 約4000万円

クロウハーストは、会社の設立とナビゲーションシステムの開発に、投資家のスタンリー ベストから巨額の資金援助を受けており、何とか商品を売る方法はないかと思案していたところ、ゴールデングローブレースの開催を耳にします。

一人乗りヨットで単独世界一周、しかも無寄港で、もっとも早く達成したものには賞金が与えられるスピードレース、その賞金額は何と5,000スターリングポンド(イギリス ポンド。当時の5,000ポンドを、現在の日本円に換算すると約4,000万円)という莫大な金額です。

クロウハーストは、このレースに出場して優勝すれば、多額の賞金が手に入ると同時に、自ら開発した製品を大きくアピールして販売できると考えます。

レースで優勝して 会社と人生を立て直す

さっそくクロウハーストはプランを立て、一人乗りヨットではもっともスピードの出るトリマラン(三つの胴体によって成り立つ船)型のヨットを新造し、自社のナビゲーションシステムを搭載。

トリマランが、転覆した場合に一人では復帰させられない問題を解決するため、船体が大きく傾いた場合に、マストに設置した浮袋が自動で膨張して転覆を防ぐ装置を開発。

こうしてレースで優勝することによって会社を宣伝し、ナビゲーションシステムだけでなく、ヨットそのものを販売するというのが、クロウハーストの計画でした。

クロウハーストは、ヨットレースに優勝して会社と人生を立て直そうという、強い意気込みを持って、この企画を投資家のベストに持ち掛けます。

一世一代の大博打に出る

クロウハーストには、すでに多くの資金を投資しているベストは承諾を渋りますが、クロウハーストの持つ会社と自宅を、抵当に入れることを条件に援助することを決定。

晴れて計画を実行に移すこととなったクロウハーストですが、新たに借り入れた資金は、ヨットの建造だけでも、何と12,000スターリングポンドという大変なもの。

それまでにも十分に借金まみれだったクロウハーストは、もし失敗すれば、自分はもちろん家族全員が路頭に迷うというリスクを背負いながら、この無謀なレースでの優勝を掛けて一世一代の大博打に挑むこととなります。

マスコミにより 大衆の人気者になる

イギリスのタブロイド新聞(三面記事を掲載する)デイリー エキスプレスの記者、ロドニー ホールワース(デヴィッド シューリス)は、新聞の広報担当として、ゴールデングローブレースに出場するクロウハーストを報道します。
新聞に掲載された記事の内容は、世界でも名の知れたプロのセーラーたちが出場する、前代未聞の世界一周ヨットレースに、無名のアマチュアヨットマンである企業家が挑戦するというもの。

これにより一気に注目を集めたクロウハーストは、連日にわたり、その近況がテレビやラジオで放送され、勇気ある男としてお茶の間の人気者になります。

大衆の熱狂ぶりによって 次第に追い詰められる

レースに出場することで、世間の注目を集めるのは、クロウハーストの目論見通りでしたが、マスコミの扇動によって予想もしなかった事態となってしまいます。

マスコミによってスターとなった、クロウハーストへの大衆の熱狂ぶりは想像をはるかに超え、その姿を一目見ようと、信じられないくらい大勢の人々が集まることに。

自分の人生を立て直すためだったレースへの挑戦が、まさかの国民に対する義務のようになってしまい、その重圧によってクロウハーストは、次第に精神を追い詰められていきます。

そのような、夫クロウハーストの心境を感じ取り、その身を誰よりも案じている、妻クレアの姿がありました。

国民すべての期待を背負い いざ出帆

こうして1968年の10月31日に、クロウハーストを乗せた新造船 ティンマス エレクトロン号(クロウハーストの会社の名)は、大勢の人々が押し寄せる中を、イングランドのティンマス港から大西洋へと出帆します。

ゴールデングローブレースの出帆日は、1968年の6月1日から10月31日までの期間に、準備ができた者から好きな日時にスタートして、そこから何日でゴールできたかを競うというルールでした。

クロウハーストは、レースの出帆期限ギリギリになってようやくスタートしたことになり、その理由は、大幅な準備作業の遅れによるものです。

準備も経験も不足している 最悪のスタートに

新しいヨットの建造が、予定よりも大きく遅れたために、ぶっつけ本番でスタートすることになったクロウハースト。

搭載する予定だったナビゲーションシステムや、転覆防止装置の整備が間に合わず、出帆後に、船上で残りの作業をしなければならないという事態に陥ります。

さらにクロウハーストは、これまでトリマラン型ヨットを操縦したことがないばかりか、まだ一度もヨットで外洋に出たことがない、経験の未熟なアマチュアセーラー。

こうして、明らかな準備不足の状態で、妻クレアから「お願いだから、無事に帰って来て」との言葉を背に受けて、危険な世界一周レースへと旅立つこととなったのです。

過酷なレースの真実を 名優コリンが熱演する

このドナルド クロウハーストの物語は非常に有名で、レースの結果をご存知の方も多いかと考えますが、映画「喜望峰の風に乗せて」は、そのことを知っていても知らなくても十分に楽しめる作品です。

大海原のど真ん中で、たった一人で戦い続けなけらばならない、そのすさまじいまでの過酷さが、名優コリン ファースの見事な演技によって表現されています。

次々と襲いかかる辛辣な運命を前に、必死に立ち向かおうともがく、コリン演じるクロウハーストの目を覆いたくなるような真実が、観客の心をつかむ見どころとなっています。

クロウハースト役は コリンファース

危険な世界一周ヨットレースに挑戦する、伝説のセーラー クロウハーストを演じるのは、アカデミー賞俳優 コリン ファースです。

コリンは、イギリス ハンプシャー州出身の現在58歳で、イギリスとイタリア、両方の国籍を持つ俳優。

1995年に、イギリスBBCで放映されたドラマ「高慢と偏見」に出演し、スターの座を確固としたコリンは、アカデミー賞で作品賞など9部門を受賞した、映画「イングリッシュ ペイジェント」に出演。

コリンは、その後「ブリジット ジョーンズの日記」シリーズや、「ラブ アクチュアリー」といった、多くのヒット作に出演。

2010年には、映画「英国王のスピーチ」で、主役のジョージ6世役を演じ、アカデミー賞 主演男優賞に輝きます。

最近では、2015年に若手人気俳優タロン エッガートと共演した、映画「キングスマン」が全米で大ヒットを記録し、名優として揺るぎない存在感を示しています。

妻クレア役は レイチェル ワイズ

夫クロウハーストの身を案じる、妻クレア役は、ロンドン出身の女優、レイチェル ワイズです。

現在48歳のレイチェルは、2005年に公開されたイギリスの映画「ナイロビの蜂」で、アカデミー賞 助演女優賞、ゴールデングローブ賞 助演女優賞に輝いたことで有名。

ハリウッドデビューは、キアヌ リーブスと共演した1996年の映画「チェーンリアクション」で、その後に出演した「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」が大ヒットし、世界的な有名女優となります。

近年は、大人気のジェイソン ボーンシリーズ「ボーン レガシー」や、コリン ファレルと共演した、ヨルゴス ランティモス監督の映画「ロブスター」など多くの注目作に出演しています。

他にも イギリスの実力俳優が共演

その他にも、ハリーポッターシリーズで、リーマス ルービン役を演じたデヴィッド シューリス、ドラマ「ブロードチャーチ」のアンドリュー バカン、ドラマ「シャーロック」のマーク ゲイティスといったイギリスの人気俳優が共演しています。

監督はジェームズ マーシュ

映画「喜望峰の風に乗せて」で監督を務めるのは、2008年にドキュメンタリー映画、「マン オン ワイヤー」でアカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した、ジェームズ マーシュです。

マーシュは、イングランド コーンウォール出身の現在55歳。

2014年には、映画「博士と彼女のセオリー」でアカデミー賞 監督賞にノミネートされるなど、注目の映画監督です。

映画「喜望峰の風に乗せて」の評価は?

ロッテントマトによると、映画「喜望峰の風に乗せて」の批評家による評価は、好ましいと答えた人が71%と、高い数値を獲得。

その理由は、やはり主演を務めたコリン ファースの天才的な表現力で、伝説のヨットマンが体験した苦悩を見事に演じていると、高く評価しています。

逆に、映画を観た観客からは、好印象だったという声が、わずかに32%となっています。
観客からは、作品へのレビューは、まだ投稿されていません。

批評家によると、この作品には、ヨットレースに関する多少の予備知識が必要で、それが不評の原因ではないかと語っています。

まとめ

映画「喜望峰の風に乗せて」は、伝説のヨットマン クロウハーストの有名な実話を元にした映画で、アカデミー賞俳優 コリン ファースによる、素晴らしい演技が高く評価されています。

たった一人でヨットに乗り込み、果てしなく広がる海の上で、延々と孤独な戦いを続ける想像できない過酷さを、ぜひ最寄りの映画館で体感してください。

映画「喜望峰の風に乗せて」は、2019年1月に、TOHOシネマズシャンテ他、全国で公開予定です。

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