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11月とはいえ、とても暖かく過ごしやすい今日この頃ですが、巷では、早くもクリスマスイベント開催のニュースがチラホラ流れています。
日本でも、さまざまなクリスマスが開催されていますが。
寒さを忘れるほどに暖かくなれる、冬のお祭りが大好きな人は、ぜひ一度、本場ドイツのクリスマスマーケットに出掛けてみましょう。
長い歴史と伝統を誇る、ドイツのクリスマスマーケットは、大都市はもちろんのこと。
観光地として有名な、小さな都市でも、夢のようにきらびやかな祭りが開かれ、多くの人々でにぎわいを見せています。
誰でもきっと、素敵なことがたくさん見つかる、ドイツのクリスマスマーケットを紹介します。
ドイツのクリスマス
ドイツでは、クリスマスが、一年のうちにもっとも大切なお祭りとされています。
日本みたいに、クリスマスだから、ケーキでも買って気分でも味わおうか、などという事はありません。
各地の街や村は当然のこと、個人の自宅でも、それぞれクリスマスの飾りつけや晩餐会をしたりと、国民のすべてが必ず祝う大切な行事です。
クリスマスは自宅で過ごす
11月の最後の日曜日から、街中でクリスマスの準備が始められ、それぞれの家庭でもみの木で作られたリース(アドヴェントクランツ)と4本のローソクが立てられ、まずは1本目のロウソクに火が灯されます。
そして、日曜日ごとに一本ずつ灯され、最後の4本目が灯される頃には、もうクリスマスは目の前。
12月24日のイブには、家庭での大切な晩餐会が開かれ、そして25日のクリスマスは、誰もが自宅でのんびりと過ごします。
クリスマスマーケットの楽しみ方
ドイツ各地で開かれるクリスマスマーケットは、クリスマス当日の前後に楽しむものです。
ドイツのクリスマスマーケットは、場所によって異なりますが、おおむね11月22~30日ごろから始まり、12月22~24日までに終了。長いところでは30日までマーケットが開催されますが、25日はお休みとなっています。
ドイツのクリスマスは、子供から大人まで、若者から高齢者まで、誰もが楽しめることが盛りだくさん。
そのような、ドイツのクリスマスならではの、楽しみとは、一体どのようなものでしょうか?
まずは やっぱりクリスマスツリー
クリスマスマーケットが始まると、市庁舎前の広場に特設のテントが張られ、そして、必ず大きなクリスマスツリーが飾られます。
クリスマスツリーは、元々ドイツで生まれたものです。
最初は1597年に、当時はドイツ領だったアルザス地方のデュルクハイムという村で、地元のワイン生産者や商人たちの組合、がクリスマスにもみの木の枝を立て。
そこにリボンや色とりどりの紙、リンゴなどが飾り付けられました。
現在のような形の、クリスマスツリーが普及したのは、19世紀に入ってからで、
ドイツ中西部の大都市、ドルトムントでは、世界最大のクリスマスツリーが飾られることで有名です。
その高さは何と45m。1700本の木と48,000個以上の照明によってきらびやかに装飾され、もう息をのむほどに素敵で、これほどの大きさのツリーは、きっと他では見られないでしょう。
ドイツに行ったら 本場のビールを飲みたい
ドイツと言えば、本場のビールが飲みたいと考えるのは当然のこと。
もちろん、屋外のクリスマスマーケットにも、よく冷えたおいしいビールを販売する屋台があります。
しかし、ドイツのクリスマスシーズンは想像以上に寒いので(ビールで有名なミュンヘンやベルリンは、最高気温が4.3~4.7℃)、やはり、暖かいレストランの中に入って飲む方が良いでしょう。
◇ドイツ名物?ホットビール
実は、ドイツには冬の飲み物として、ホットビールなる物が存在します。
GLUHBIER(グリュ―ビ―ル)という名のこの飲み物、全然ビールっぽくはないですが、すっきりとした甘みがあり、飲みやすくてなかなかおいしいです。
ただGLUHBIERは、ドイツではなくベルギーの製品だそうで、クリスマスの屋台で出している店は少なく、かなりレアな飲み物と考えられます。
見つけたら、ぜひお試しください。
忘れちゃいけない 焼きソーセージ
ドイツと言えば、ソーセージの本場です。
クリスマス屋台の名物と言えば、Bratwurst(ブラートヴルスト)と呼ばれる焼きソーセージ。
基本は、パンにはさんで販売され、マスタードとケチャップはお好みでセルフサービス。
これが、日本のフランクフルトとは全然違う!表面はパリッパリで中身は肉汁がジューシー。
寒くても、冷たいビールが欲しくなるほど、最高においしいです。
クリスマスの定番はグリューワイン
クリスマス屋台の定番と言えるのが、グリューワイン(Gluhwein)という温かいワイン。
これは、ワインに香辛料を加えて温めた飲み物です。
基本は赤ワインがベースですが、白ワインもあり、お酒が強くない人はクセがなく飲みやすいかも。
グリュ―ワインは、現地では冬限定の飲み物ですので、必ず一度は試してみましょう。
これも定番のライプクーヘン
ドイツでクリスマスの定番はもう一つ、ライプクーヘン(Reibekuchen)も忘れてはいけません。
ライプクーヘンとは、ジャガイモをすりつぶしたものを油で揚げた食べ物で、アップルムースを付けて食べます。
このアップルムースが、意外なほどベストマッチ。
揚げたてを、その場で頂くのが最高です。
シュトレンは クリスマスならではのお菓子
クリスマスに食べるドイツ菓子と言えば、シュトレン(Stollen)でしょう。
シュトレンとは、ドライフルーツやナッツ、マジパンなどが入ったケーキで、外側に真っ白な粉砂糖をまぶしたもの。
特にドレスデンで造られるものは、「ドレスデン クリストシュトレン」と呼ばれ、最高級品として有名です。
飾りつけにもするクッキー レープクーヘン
レープクーヘン(Lebkuchen)もまた、クリスマスマーケットの超定番商品です。
特に、日本でも有名なハート型のレープクーヘンは、クリスマスの飾りつけにも使われます。
レープクーヘンとは、ハチミツや香辛料が入った、クッキーのような焼き菓子。
ドイツの各家庭では、クリスマスが終わった後で、みんなで食べるそうです。
レープクーヘンはニュルンベルグの名物として知られ、レープクーヘン シュミット(Lebkuchen Schmidt)という有名店があります。
おすすめのクリスマスマーケット
ドイツ各地で開催される、おすすめのクリスマスマーケットを紹介します。
ドイツでもっとも美しい シュトゥットガルト
高級スポーツカー ポルシェの本拠地があるシュトゥットガルトは、ドイツでもっとも美しいと呼ばれる、クリスマスマーケットが開催される街。
クリスマスマーケットとしては、もっとも長い歴史と伝統を誇り、その規模は、ドイツ最大と言われています。
注目は、シュトゥットガルト旧宮殿の中庭で開かれるクリスマスコンサートで、毎年、多くの聴衆を魅了しています。
シュトゥットガルトのクリスマスマーケットでは、恒例となる、屋台の飾りつけの美しさを競うコンテストが開かれ、色とりどりに飾られた屋台の美しさは圧巻です。
シュトゥットガルトへは、ドイツの超特急ICEで、フランクフルトから約1時間20分、ミュンヘンから約2時間です。
また、ドイツ各都市からシュトゥットガルト空港まで、乗り継ぎ便も就航しています。
(開催期間11月28日~12月23日)
幻想的な街並みが魅力の デュッセルドルフ
有名な芸術アカデミーを擁する街、デュッセルドルフは、ドイツの中でも多くの芸術家たちを輩出した場所として知られ、とても幻想的な街並みが魅力です。
クリスマスマーケットは、市内にある複数の箇所で開催され、それぞれが、全く趣向の異なる雰囲気を持っていて楽しめます。
日本からは、直行便が就航しているデュッセルドルフは、クリスマスにおすすめの街と言えるでしょう。
日本からデュッセルドルフまでは、約12時間のフライトとなります。
(開催期間11月22日~12月30日 ※11月25日と12月25日はお休みです)
世界初のクリスマスマーケットは ドレスデン
ドレスデンのクリスマスマーケットは、メイン会場となるアルトマルクト広場を中心にたくさんの店が立ち並び、中には中世の街並みを再現したところもあるなど、世界最古のクリスマスマーケットにふさわしい趣があります。
ドレスデン名物「ドレスデン クリストシュトレン」は、第二週の土曜日にお祭りが開かれ、ドイツでもっともおいしいシュトレンを食べることができます。
ドレスデンへはICEでフランクフルトから約4時間45分、ベルリン中央駅から約2時間5分、チェコのプラハから約2時間15分。ドレスデン空港へは、他の都市から国内線でアクセス可能です。
(開催期間11月28日~12月24日 ※地区によって異なります)
100か所ものクリスマスマーケットでにぎわう ベルリン
世界で、もっともクリスマスマーケットの多い街として知られる、首都ベルリン。
その数は、大小合わせて、100か所もの地区で開催されるといいますから、驚きです。
ベルリンのクリスマスマーケットは、市街地はもちろんのこと、何と宮殿の中にもマーケットが開かれ、どれに行こうか迷ってしまいます。
地区によっては、12月24日を過ぎて正月にも開催しているマーケットもあり、年末年始にしか休みが取れない人にはおすすめです。
ベルリンへは、ICEでフランクフルトから約4時間10分、ドレスデンから約2時間10分。
ベルリンには、テーゲ空港とシェ―ネフェルト空港の二か所があり、ドイツ国内各都市から、乗り継ぎ便が多く就航しています。
(開催期間11月26日~1月6日 ※地区によって異なります)
世界一有名なのは ニュルンベルグ
レ二 リーフェンシュタールが撮影した映画「意志の勝利」に記録されたナチスの党大会や、大戦後のニュルンベルグ裁判など、世界史において極めて意味深い街 ニュルンベルグは、世界一有名なクリスマスマーケットでも知られています。
ニュルンベルグ名物の、天使に扮した女性たちが催す特徴的なオープニングセレモニーは、「クリストキント(女性の姿をしたクリスマスの天使。サンタクロースと同じ意味を持つ)」と呼ばれ、会場は荘厳な雰囲気に包まれます。
◇大戦後に復興された中世の街並み
ニュルンベルグならではの、精密に復元された中世の街並みは、クリスマスの雰囲気に彩られて、より一層美しくなり。
ご当地グルメの、ニュルンベルガーソーセージ(細長いソーセージ)にかじりつきながら、石畳の上を歩けば、最高に幸せな気分に浸れます。
ニュルンベルグでは、子供たちが大好きなおもちゃのマーケットが開かれ、家族で楽しむのにおすすめです。
ニュルンベルグへは、ICEでミュンヘンから約1時間10分、フランクフルトから約2時間5分。
日本から直行便はありませんが、ニュルンベルグ空港までドイツの国内線や、ヨーロッパの各都市からアクセス可能です。
(開催期間11月30日~12月24日)
詩人ゲーテの故郷 フランクフルト
「ファウスト」「若きウェルテルの悩み」など多くの名作を生み出した、ドイツの詩人ゲーテの故郷、フランクフルトは、ドレスデンと並び歴史あるクリスマスマーケットで有名です。
マーケットの会場は、旧市庁舎前のレーマー広場で、近代的なフランクフルトの街並みから一変した伝統的な風景に、中世のロマンを覚えずにはいられません。
開催中は、200もの屋台が立ち並び、クリスマス名物となる高さ30mのクリスマスツリーを前にすれば、もう圧巻の一言でしょう。
フランクフルトへは、日本からの直行便もあり、アクセスも良好です。フライト時間は約12時間です。
(開催期間11月26日~12月22日)
日本の旅行者に人気の ミュンヘン
日本の旅行者に人気が高い、南ドイツ ミュンヘンのクリスマスマーケット。
ミュンヘン名物の大きな仕掛け時計がある、新市庁舎前マリエン広場がメイン会場となり、人々で大賑わいです。
市庁舎のバルコニーからは、楽団が演奏するクリスマス音楽が、高らかに響き渡るという、素敵すぎる演出。
ミュンヘンのマーケットでは、とっても豊富な種類がある、クリスマス飾りが販売されているのも有名です。
日本からの直行便もあり、アクセス良好なミュンヘンへのフライト時間は、約12時間となります。
(開催期間11月27日~12月24日 ※地区により異なります)
ロマンチックすぎる ローデンブルグ オプ デア ダウパー
中世ヨーロッパの面影を色濃く残す街、ローデンブルグ オプ デア ダウパーは、どの道を歩いてもかわいいと大人気で、ドイツでもっとも有名な観光地の一つ。
中でも、一生に一度は誰もが行きたいと願うのが、ローデンブルグのクリスマスマーケットです。
クリスマスシーズンの時期に、雪化粧をした街並の美しさは感動の連続で、あまりにロマンチックすぎると、世界中から観光客が押し寄せます。
名物は、白ワインがベースのグリューワインで、とても珍しいのでぜひお試しください。
クリスマスシーズンのローデンブルグは、ホテルなどの宿泊施設がすぐに満室となるため、早めに予約しておきましょう。
ローデンブルグへは、フランクフルトからICEでヴュルツブルクまでが約1時間20分、アンスバッハ方面行RB(普通列車)に乗り換えてシュタイナッハで下車(約40分)、そこからローデンブルグ行きのRBに乗り換え役15分です。
乗り換えの待ち時間を含めて、約2時間30分かかります。
(開催期間11月30日~12月23日)
クリスマスの穴場 エスリンゲン
ドイツのクリスマスマーケットでは、知られざる穴場と言えるのが、シュトゥットガルトからSバーン(都市近郊鉄道路線)で15分の所にある、こじんまりとしたかわいい街 エスリンゲンです。
こちらでは、3か所に別れてマーケットが開催され、おすすめは中世のクリスマスマーケットを再現したという、アルトマルクト。
中世の時代をリアルに再現してあるため電飾はほとんどなく、お店の飾りつけや店員さんが着ている衣装、売られているものなど、すべてが中世を再現したものとなります。
魔法使いみたいな店員さんが、魔法の杖?みたいな道具(何に使うのか?)を売っていたりして、完全に中世の時代へとタイムスリップしたかのよう。
実際に買うとなると、ちょっとためらうような品物ばかりでしたが、見ているだけで楽しめる、おすすめのクリスマスマーケットです。
エスリンゲンへは、シュトゥットガルト中央駅から、Sバーンで15分となります。
(開催期間11月27日~12月21日)
世界遺産 大聖堂の街 ケルン
世界遺産 ケルン大聖堂で有名な街、ケルンのクリスマスマーケットは、大聖堂が放つ荘厳な佇まいが、クリスマスの象徴となって大いに盛り上げてくれます。
おすすめは、ライン川で開かれる船上マーケットで、他の地域では決して見られない、ケルンだけの魅力です。
ケルンへは、フランクフルトからライン川沿いを通らないICEで、約1時間5分。
ライン川沿いコブレンツ経由のICEを利用すると、約2時間25分となります。
(開催期間11月26日~12月23日)
まとめ
お祭りが好きなら一度は行ってみたい、ドイツのクリスマスマーケットですが、シーズン中は日本に比べてずっと寒いため、防寒対策はしっかりと準備しておきましょう。
また、クリスマスマーケットの人込みでは、スリなどの犯罪が多発し、被害に遭わないよう十分に注意することです。
あなたもぜひ、冬場の凍えそうな夜を、最高にホットなドイツのクリスマスマーケットで過ごし、ぜひ夢のような時間を満喫してください。
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